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授業料

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学問・お勉強の話
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最近、授業料無償化の話がたまに出る。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170203-OYT1T50001.html

でも実際問題、授業料を無償化したとしたら、その分の予算をどこかで補わないといけない。
そうなると、最強無敵の切り札である増税が来ることもあるけど、それは政府にとって諸刃の剣の奥の手だし、手続きに時間もかかるから、この切り札が授業料無償化の後ろ盾になることはないだろう。
しかし、増税なしにいまの大学の学生数全員分に相当する予算なんてないだろうから、おそらく授業料無償化があったとするなら、それは大学学生数の縮小と並行して実施されるのではないかと予想。
まぁ、単純に増えすぎた私立大学への補助金が大幅カット、それに伴い多くの私立大学が閉鎖される、というシナリオになるのではないか、と思う。

そうすると、ただでさえ少ない研究職の就職ポストは一層減るわけだから、授業料無償化は教育システムとして好ましくても、現状で大学にいる研究者の卵には必ずしも喜ばしくはない制度になりそうな気がする。
まぁ、僕は別に研究職になるつもりはないから、全然この点に関しては問題ない、授業料無償化はぜひ推進してほしいと思ってる。
しかし、ここで悩むのは果たしてこれは本当に実施されるのか、されるとして何年後か、ということですよ。
かく言う僕も現在博士課程1年。
あと2年間の授業料支払い期間が残ってる。
仮にこれから2年連続で授業料を支払い、そしてその後で授業料無償化が実施されたとする。
それ、大損じゃないか・・・・・・?
となれば、いまはとりあえず休学にしておいて、授業料無償化が実施されるのを待つか。
しかし、現状の国家予算の事情を考えると、本当に授業料無償化が実施されるか怪しいところ。
それに実施するにしたって、その財源確保=私学助成金の削減と連動するだろうから、1年や2年で実施されるか判断できない。
でも、私学助成金削減に関しては「これ、煽動だよなぁ」と思う話は結構あるから、もしかすると2年休学した後に授業料無償化が実施されている可能性もなくはない。
http://news.livedoor.com/article/detail/12605862/

でも、基本的な流れとして授業料はこれまで上がり続けたから、その流れで増額ということもあり得るかもしれない。
いや、いくらなんでも世論風潮を無視してそんな方向には乗り出さないか。
とりあえず授業料の金額は現行のままか、良ければ減額、最良の場合は無償化、といった感じになると予想してる。
無償化の対象は今後の入学者のみで、現状在学者は変更なし、ということもあり得るし、予想は予想だけど、少なくとも増額はないだろうという甘い推測。

そうなると、ここで休学を挟むのはアリな選択なのではないか。
しかし、そうなると休学分は卒業が遅れるわけだから、これは修士論文or博士論文を書く期間の延長という、よくある方法を積極的に取る理由程度に収まるのかもしれない。
しかし、そういう人って研究者になることが大体の将来設計なわけで(僕は例外)、でも授業料無償化があるとすれば、それは恐らく私立大学の削減=将来ポストの減少も並行して起きるだろうから、授業料が無償化してもそれは将来の道を断たれるようなもんだし、喜ばしい話でもないよね。

というわけで、結論は一つだな。
授業料が高かろうが無料だろうが、研究者ってのは茨の道だってことだ。
研究自体に意義を見出してるならともかく、研究者になりたいというなら「やめとけ」としか言いようがないのは何も変わらないだろう。