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最近教育勅語が話題になってるので

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学問・お勉強の話
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最近、森友学園が何とかで教育勅語が話題になってる。
森友学園のニュース自体は「面白ぇなぁw」と思いながら見てるので、別にそれ自体何ということはないんだけど、勅語に関しては研究でちょいちょい絡んできてる。

まぁ参考までに、卒業論文で教育勅語起草者だった元田永孚って人物がどんな人だったか簡単にまとめたので、それをUPしておきます。
http://www.nakamura.me.uk/image/20130109.pdf

で、そんな立場から見て「勅語が今の時代で問題になってるの、どう思う?」と言われると、正直否定的。
というのも、教育勅語の要点は内容云々も大きいんだけど、明治天皇の直接の言葉という側面が大きくて(だから勅語という)、だからそれを学校で朗読したりするのは天皇家の権威への尊崇の表明に他ならなかった。
別にそれが悪いというわけではないんだけど(僕は絶対やらないけど)、一応現代って人権宣言の後なんだから、もう勅語の朗読って人権宣言への冒涜にもなりかねない気もするんだよね。

仮に「内容自体が素晴らしいから子供たちに伝えたい」という教育的理念によるものなら、それはそれで立派だと思うけど、だったらなおさら勅語以外にした方がいい。
そうしないと「孝」はともかく、「忠」の対象が人間宣言された後の天皇家になってしまう。
恐らく天皇家にとってもそんな「忠」を向けられても困るのではないかと思う。
仮に「勅語はラベルに過ぎず、文字通りに明治天皇の直接の言葉であることを重視していない」というなら、それも分からなくもないが、それならば内容を再確認した方がいいだろう。
特に「斯ノ道ハ實ニ我カ皇祖皇宗ノ遺訓」以下の一文は、勅語というラベルを外すと意味不明だろうから、子供たちだって読まされて困る。

仮に「理想は戦前教育の復興であり、人権宣言は破棄すべきである」というなら、それはもう好きにしてください。
僕はそういう考えについて、「そーっすね」と投げやりな回答しかできない。