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不信任決議

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韓国で、朴槿恵が弾劾裁判で罷免されたとのこと。

別にこれについてどうこう言うつもりはない。
ただ、一国の大統領が弾劾裁判で罷免される事態になるということは、それだけ政治的な停滞をもたらすという事例になったと思う。

日本の弾劾裁判は、裁判官のみを対象とするものであって、今のところ内閣総理大臣に弾劾裁判が起きることはない。
それがいいのか悪いのかはさておき、これは不信任決議があるため、弾劾裁判を制度上必要としないことが理由らしい。
なので、実際問題として不信任決議で内閣総理大臣が罷免されるようなことがあれば、事実上の政治停滞は避けられなくなるだろう。
だから、弾劾裁判と不信任決議が全く別物とはいえ、いずれにおいても大統領or内閣総理大臣が罷免というような事態が起これば、それによる政治的ダメージは計り知れないものになり得る、と言えるかもしれない。

それを知ってか知らずか、薄々感じているからか、日本では今のところ不信任決議により内閣総理大臣が罷免されたことはないらしい。
田中角栄はロッキード事件で逮捕されたが、これは退陣後のこと。
逮捕の数か月前まで総理大臣を務め、内閣総辞職という形で退陣している。
繰り返すが、それがいいのか悪いのかはさておき、角栄は大混乱の中でも一応内閣総理大臣として政務を行っていたことになる。
仮にこれが退陣前の逮捕であったら、その後の混乱はもっと大きなものになっていたかもしれない。

最近、日本でも森友学園関係の話でいろいろ問題になっているが、ここで仮に主要人物を一斉逮捕などしたとしたら、政治的に大きなダメージが予測されることは決して間違っていないだろう。
だからか、少なくとも現在の日本ではこういった事態になった前例がない。
それ故か、日本では何だかんだで政治家に余裕がある。
実際、内閣が停滞して数カ月も過ぎたとすれば、それはそれで大問題だろう。
予算決議もできなければ、皆の大事な研究費だって先が見えなくなる。
だから、何だかんだで国民も「それは困る」ということで手が出せない。
ある意味で日本国民は頭がいい。
その結果、権力者は結構な好き勝手ができる。

一方で不正に憤り、不正を正そうとした結果として深刻な政治停滞を招き、一方では政治停滞を恐れて不正に目を瞑り続ける。
どっちがいいかは知らない。
ただ、政治や権力に対して僕はどういう態度で向き合えばいいんかなーと考えた次第。